葬儀費用は遺産総額から差し引きできますか?
- 2023.05.24
A. 相続人全員の同意があれば、遺産総額から控除することができます。
相続人全員の同意があれば、遺産総額から控除することができます。
本来、葬儀費用は相続が発生した後に発生した債務であり、かつ、相続財産に直接関連する費用ではありません。よって、相続人の同意がない限り、遺産総額のうち資産から差引きすることはできないと考えられます。
もっとも、相続財産には現金や預金が含まれることが多くあり、葬儀費用も金銭での支払を行う債務です。よって、遺産分割協議や遺産分割調停において相続人全員で話し合いを行い、相続財産から葬儀費用を控除する合意ができれば、遺産総額から控除し、葬儀費用を負担した喪主や相続人のために精算することができます。
いずれにしても、支払は行なわれたものの精算されていない葬儀費用があるのであれば、相続人同士で話し合いを行い、遺産分割協議書や遺産分割調停調書において、誰が葬儀費用を負担するのか合意し、遺産総額から精算することを認めることが考えられます。