複数人で不動産を相続した場合不動産をどう分割すべきか?
- 2023.09.15
A.遺産である不動産についても、不動産の遺産分割は、①協議分割、②調停分割、③審判分割で行うことができます。
そのうえで、不動産の具体的な遺産分割は、(1)現物分割、(2)換価分割、(3)代償分割による分割で行うことができます。
(1)相続する不動産が複数ある場合には、相続財産である不動産の状態をそのまま維持して遺産を分割する方法である現物分割により、各相続人が合意する各不動産を分割して取得することができます。
相続する不動産が1つである場合でも、当該不動産をある相続人が取得し、他の相続人は他の遺産を取得することによる遺産分割を行うことが考えられます。
(2)相続する不動産が一つ又は複数である場合には、不動産を不動産会社や第三者に任意に売却して金銭に換価し、相続人の相続分や合意により定められた取得割合に応じて、売却代金を分配する遺産分割の方法である換価分割により、遺産である不動産を分割することができます。
(3)相続人のうち1人又は数人が、他の相続人から多くの不動産を遺産から取得したうえで、他の相続人に対しては代償金を支払う債務を負担し、代償金を支払うことで行う遺産分割の方法である代償分割により、遺産である不動産を分割することができます。